2021年3月6日土曜日

【79】Alfrescoレコマネ続編パート6

前回のつづきです。機密指定classify機能は、無料版のCommunity版にはありませんでした。説明書にもないと書かれているようです。なので、有料版で使うしかないようです。

今日は、前回実行できなかった1.監査ログの記録化、2.ファイリングルールの自動化を試してみたいと思います。


1.監査ログは前回見えなかったと思ったのですが、ブラウザの裏に隠れていて、気づかなかったのです。全ファイル、誰がどの操作をしたかしっかりログができていました。
では、前回の記録からの続きです。整理保管フォルダに保管されているファイルのメニューから、監査ログを表示させることができます。


さて、監査ログはすべてのファイルに生成・記録されていくものですが、権限のある人(permission)のみにが閲覧することができます。しかし、必要な時にそのログをレコードとして作成し、使うことができる機能が「レコードとして整理保管」です。例えば、ある時点までの監査ログを「レコードとして整理保管」機能を使い、「監査レポート」を作成します。すると、同じフォルダの中に「audit_。。。。。。.html」といったファイルが作成されます。このauditファイルは、おおもとのレコードIDと同じIDが付与されるため、どのレコードの監査レポートかが分かります。



・完了済みの「企画書A」ファイル→監査ログ→「レコードとして整理保管」クリック→同フォルダ内にaudit。。。の監査レポートが作成され→クリックしたときの画像

想定される使い方としては、怪しいアクセスや改ざんなどがあったかと疑われる記録を、この機能でレポートを作成させ、レコード管理委員会などで不正などを確認する作業を行う際に使うとか。「ほら、変なことやったのでは?」と証拠として提出するなどでしょうか。詳細は、「Alfresco 3 Records Management (2011)」のp.387(Deliverables from the records audit)とp.379(The Audit tool)を参照しました。



また、レコード管理の管理者用ツール(RM Admin Tools)では、個々人の監査レポートも見る・作成することができます。例えば、マドギワさんのシステム内の活動などが「監査レポート」で見れます。これは監査ログが個別のレコードに対するログといえば、個人のログはシステムへのアクセスやアクションログのようです。
・レコード管理の管理者用ツール(RM Admin Tools)でマドギワさんの名前を検索してみた


では、フォルダ内ファイルをすべて「エクスポート」してみます。まず、Zipファイルで保存し、中のxmlファイルのを見てみました。エクスポートしたところ、各ファイルにすべて生成される監査ログの記録は書かれていませんでした。ただし、先ほど作成した、監査レポート「audit~」ファイルはエクスポートできていました。




2.では、ファイリングルールの自動化についてです。右上のルールの作成をクリックしたら、整理保管プランの下位フォルダの新しいルールを策定してみます。前回はクリックできないかと思われたんですが、できるのが分かりました。Automating File Planです。



ルールの定義を下記の図のよう設定してみます。各項目はプルダウンで選択することができます。今回は、「アイテムが変更されたとき」に自動に「指定したフォルダに移動」する設定をしてみました。



新しいルールを作りました。



その後、任意のファイルのプロパティでメタデータを編集(変更)してみたら、先ほどルールで事前に設定しとい保存先に変更したファイルが移動されていました。ルールを事前に作っておけば、自動的にルール通りに動作することが確認できました。



次回は、easy acess recordがdeclareできない現象について、もう少し調べてましょう。そしてAlfrescoの次はどのソフトウェア(アプリケーション)を対象に勉強会するか、考えてみましょう。

ちなみに、Alfrescoのマニュアル項目ごとにリンクされていたビデオチュートリアルはここにまとめられているよう変更されていました。ご参考までに。


次回は
3月19日(金)19:00〜
です。


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